健康トピックス  

ほてりは更年期信号-自律神経失調症-



更年期の女性6〜7割が体験

 とくに理由もなく顔が熱くなったり、のぼせて顔が赤くなったりしませんか。40歳代後半から50歳代前半の方なら、それは更年期に入った証しかも知れません。
 
更年期になって卵巣機能が低下し、ホルモンのバランスが崩れると自律神経の調節バランスも悪くなり、のぼせ、首や肩の凝り、イライラなどの症状が現れます。その症状の代表ともいえるのが「ほてり」です。
 たいていは一時的なため、病院にはかからず、一人でがまんしている場合が多いようですが、「ほてり」 は更年期障害のれっきとした症状のひとつです。

身体変調の赤信号

 更年期になると卵巣ホルモン(エストロゲン)の分泌の低下により身体に変調が起こります。これらは長期間にわたるため、骨粗しょう症、動脈硬化、高血圧などの疾患の原因の一つとなることがあります。
  「ほてり」や「のぼせ」のような自覚症状は、そうした疾患からの危険信号と言えるでしょう。

ホルモン補充療法による治療が有効

  更年期のつらい症状はホルモン補充療法(HRT)によりかなり改善できます。錠剤や貼り薬により、治療を開始してから平均半月で症状はほとんど見られなくなります。
  更年期以後の長い人生の質を高めるためにも、「ほてり」などの症状を自覚したら早めにかかりつけ医に相談しましょう。



指導:前 東京慈恵会医科大学産婦人科 教授 寺島 芳輝
企画:日本医師会
協賛:第一製薬株式会社