健康トピックス  

目標は一日4回以上 -感染症予防のためのうがい-



「のど」は病原細菌の最初のターゲット

 健康成人の「のど」には、病原細菌がつっついて増えるのを防ぐ働きがあります。
しかし、風邪をひいて「のど」がダメージを受けてしまうと、その働きは弱まり、病原細菌がくっつきやすくなります。
 特に、子どもやお年寄り、あるいは糖尿病、心臓や肺に慢性の病気を持っている人では、細菌が下気道で増えて気管支炎や肺炎を引き起こしやすいので注意が必要です。
外から戻ったら、ぜひうがいを

 かぜをひいた人にうがいをすすめる一番の理由は、「のど」に対しての効果です。
ダメージを受けた「のど」で病原細菌が増えるのを、うがい液のとどく範囲で抑えることが期待できるからです。うがい薬(ポビドンヨードなど)にはウイルスや細菌などの病原体を殺す作用があるので、うがいの際に利用するとより効果的です。
 また、ウイルスや細菌が増えるスピードを考えると、少なくとも1日4回以上(起床時、食間、就寝前などに)うがいをするとよいでしょう。
 特に、外出から戻った後にていねいにうがいをすると、呼吸器感染症の予防や重症化の防止に役立ちます。


指導:長崎大学熱帯医学研究所感染症予防治療分野        教授 永武 毅
企画:日本医師会
協賛:第一製薬