健康トピックス  

種類もいろいろです-危険な不整脈-



なかには突然死の原因にも

 心室細動や持続性心室頻拍は最も恐い不整脈で、発生するとすぐに心臓から血液が送り出されなくなり、そのまま死につながります。
期外収縮は脈が跳ぶ不整脈で、ほとんどの人が持っていますが、その多くは問題ありません。
しかし、心室性期外収縮の中には心室細動などの致死的不整脈の引き金になるものもあります。
その見分けは期外収縮自体の違いというよりは、むしろ心臓に重い病気を持っているかどうかによります。

心房細動は脳梗塞に関係

 心房細動は非常に脈が増えるので心不全を引き起こしたり、心房の中にできた血栓(血のかたまり)が流れ出すと脳梗塞の原因になります。
命をすぐ左右する不整脈ではありませんが、これらの問題への対策が必要です。


まず生活習慣を変えてみましょう

 ほとんどの不整脈は過労、睡眠不足、お酒の飲み過ぎ、精神的ストレス、カフェインなどによる自律神経のアンバランスが原因です。
生活習慣を直すだけで自然に治りますが、そうでないときはかかりつけ医に相談しましょう。
 受診の前に、まず不整脈を感じたときに自分で脈ととってみてください。
1分間の脈の数、規則的かバラバラか、ときどき脈が抜けていないか、だけでもチェックしておくと診断に役立ちます。

強い自覚症状があると危険

 不整脈による動悸や胸騒ぎ、不快感などはよくみられる症状ですが、失神や狭心症のような胸苦しさを感じるときは要注意です。
これには、脈が異常に遅くなったり、一時的に数秒間心臓がとまったりする徐脈性不整脈(洞不全症候群、完全房室ブロック)と、急に拍動が1分間に150〜250回、あるいはそれ以上に早くなる頻脈性不整脈(発作性上室/心室頻拍、心房粗動、心房細動など)があります。




指導:慶応義塾大学医学部内科
    教授 小川 聡
企画:日本医師会
協賛:第一製薬