二見いすず: | 2月になりました。 今月のドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがいます。 ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。 よろしくお願いいたします。 |
薗田正浩Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 寒い時期は、やはり心臓の病気なども気になります。 今月のテーマである心筋梗塞も、心臓の病気ですね。 |
薗田正浩Dr: | そうですね。 心筋梗塞は、心臓を包むように分布している冠動脈の血液の流れが悪くなり、心臓を動かしている筋肉に血液が届かなくなって、壊死してしまう状態のことを言います。 |
二見いすず: | なるほど。 心臓は、人間の体中に血液を送り出す臓器ですから、壊死して動かなくなると、とても大変ですね。 |
薗田正浩Dr: | そうですね。 心筋梗塞は、とても死亡率の高い病気で、発症してから病院に到着する前に3〜4割の方が死亡してしまいます。 その大半が、発症1時間以内に起こっています。 |
二見いすず: | そうなんですか・・・。 |
薗田正浩Dr: | また、病院に運び込まれた方でも、1割弱の患者さんが、残念ですが、命を落とされています。 |
二見いすず: | 心筋梗塞は、そんなに深刻な病気なのですね。 |
薗田正浩Dr: | そうですね。 また、心筋梗塞の合併症として、不整脈、心不全、心臓破裂などが起こる場合もあり、これらが死亡原因となっているケースもあります。 |
二見いすず: | では、心筋梗塞について、代表的な症状を教えてください。 |
薗田正浩Dr: | はい。 心筋梗塞の代表的な症状は、胸を締めつけるような痛みや胸が苦しいとか、重い感じがします。 発作が出たときは、胸がえぐられるような感じ、胸の中が焼けるような感じと表現されるような、強烈な痛みに襲われることもあります。 |
二見いすず: | かなり激烈な痛み、という感じですね。 |
薗田正浩Dr: | そうですね。 これらの痛みは、通常30分以上続きます。 こういった症状が出た方は、心筋梗塞の可能性が高いですので、ただちに救急車を呼んでいただきたいと思います。 |
二見いすず: | わかりました。 |
薗田正浩Dr: | また、代表的な症状以外にも、圧迫感、吐き気、冷や汗、呼吸困難などを感じたり、あごや歯が痛い、左の上腕が重い感じがする、胃が痛いなどの症状を訴える方もいます。 |
二見いすず: | わかりました。 |
薗田正浩Dr: | また、糖尿病や高齢の方は、この強い痛みや症状などを自覚しにくいケースがあることも、覚えておいていただきたいと思います。 |
二見いすず: | わかりました。 やはり、早めの処置が大切なのでしょうか。 |
薗田正浩Dr: | はい。その通りです。 心筋梗塞は、発症してからできるだけ早く処置することが大切です。 心臓が動かなくなり、血液が流れなくなると、細胞がどんどん死んでいってしまいます。 とにかく救急車を呼ぶなど、早めの処置をお願いしたいと思います。 |
二見いすず: | よくわかりました。 来週も引き続き、心筋梗塞について伺います。 薗田さん、ありがとうございました。 |
薗田正浩Dr: | ありがとうございました。 |