二見いすず: 今月のドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがっています。
ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

薗田正浩Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、心筋梗塞の代表的な症状についてうかがいました。
締め付けられるような痛み、胸が苦しい、重いなどの症状。
また、胸をえぐられるような、焼けるような強い痛みを感じるとのことでした。
また、代表的な症状以外にも、圧迫感、吐き気、冷や汗、呼吸困難などを感じたり、あごや歯が痛い、左の上腕が重い感じがする、胃が痛いなどの症状を訴える方もいるとのことでした。

薗田正浩Dr: そうですね。

二見いすず: また、糖尿病をお持ちの方や高齢者の方は、症状を自覚しにくい場合もあるということでしたね。

薗田正浩Dr: はい。

二見いすず: 自覚症状がない場合は、気づくのが遅れると大変なことになってしまいます。
何かできることはありませんか?

薗田正浩Dr: はい。
お勧めしたいのが、日頃の定期的な心電図検査です。糖尿病をお持ちの方、高齢者の方はもちろんですが、それ以外の方でも、最低1年に1回は心電図をとっておくことをお勧めします。

二見いすず: 心電図をとっておくと、どういったことが分かるのでしょうか。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞になると、心電図にはっきりと変化があらわれます。
心電図をとれば、自覚症状がなくても、心臓に異常がある場合は、すぐに診断できます。
健康なときの心電図を名刺代わりに持っておけば、万が一のときの診断にも役立ちます。

二見いすず: よくわかりました。
では、心筋梗塞の主な原因を教えてください。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞の主な原因は、心臓を包んでいる冠動脈の内側におかゆのようなドロドロのコレステロールがたまって動脈硬化が進み、血管の内側が狭くなってしまうことです。

二見いすず: はい。

薗田正浩Dr: そこに血栓といわれる、血の塊が付着することによって、血管が詰まり、冠動脈がふさがって、結果的に心筋梗塞を発症してしまうのです。

二見いすず: なるほど、よくわかりました。

薗田正浩Dr: 心筋梗塞の原因は、このコレステロールで血管が狭くなる動脈硬化のほかに、冠動脈の痙攣や、血液の塊によって血管がふさがれる病気、冠動脈が裂けてしまう冠動脈解離などの原因があります。

二見いすず: よくわかりました。
来週も引き続き、心筋梗塞について伺います。
薗田さん、ありがとうございました。

薗田正浩Dr: ありがとうございました。