二見いすず: | ドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがっています。 ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。 今週もよろしくお願いいたします。 |
薗田正浩Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 今週は、万が一心筋梗塞になってしまった場合の対処についてお願いします。 |
薗田正浩Dr: | はい。 心筋梗塞になると、多くの場合、胸に激しい痛みや違和感を感じます。 そのときは、すぐに救急車を呼んでいただきたいと思います。 救急車が到着するまでは、絶対安静が原則です。 |
二見いすず: | やはり、救急車をすぐに呼んだ方がいいのですね。 |
薗田正浩Dr: | はい。 心筋梗塞の状態が長く続けば続くほど心筋の死滅が進んでしまいます。 できるだけ早く医療機関へ搬送していただきたいと思います。 |
二見いすず: | 分かりました。 |
薗田正浩Dr: | また、心筋梗塞で死亡される方のほとんどが、合併症の不整脈で亡くなられています。 これを防ぐには、その場に居合わせた方が心肺蘇生を行うことがとても重要です。 |
二見いすず: | 心肺蘇生と言いますと・・・。 |
薗田正浩Dr: | はい。 二見さんは、さまざまな公共機関などで、「AED」と書いてある赤いハートマークがついたボックスを見たことがありませんか? |
二見いすず: | はい。 「AED」と書かれたハートマークをあちこちで見かけます。 |
薗田正浩Dr: | あの箱や袋の中には、心筋梗塞などで心肺停止になった場合に、電気ショックを与えて心臓の状態を正常に戻すための機械が入っています。 |
二見いすず: | なるほど。 もしも目の前でどなたかが心肺停止状態になったときは、一刻を争う訳ですから、私たち一般の人間も、AEDを使って、心肺蘇生を行わなければいけませんね。 |
薗田正浩Dr: | そうですね。 意識がなくなった方には、心臓マッサージを試みてください。 日ごろから万が一にそなえて講習などを受けておくと、より落ち着いて対処ができると思います。 |
二見いすず: | そうですね。 最後に、検査と治療について教えてください。 |
薗田正浩Dr: | はい。 心筋梗塞で医療機関に来られたら、まず、血液検査と心電図検査を行います。 その結果をもとに、超音波検査、心臓カテーテル検査などを行います。 |
二見いすず: | わかりました。そして、治療は・・・。 |
薗田正浩Dr: | はい。 現在主流なのは、心臓カテーテルで病変部を拡張し、血流を改善させる治療です。 また、合併症や重症度によっては、手術を行う場合もあります。 |
二見いすず: | よく分かりました。 4回にわたり、心筋梗塞についてお話を伺ってまいりました。 心筋梗塞が死亡率の高い怖い病気であることを知り、コレステロールの取りすぎやストレスなどの危険因子をなるべく減らす努力をして、予防を心がけていただきたいと思います。 また、万が一心筋梗塞になった場合は、早急に救急車などの手配をしてください。 薗田さん、4週にわたり、貴重なお話をありがとうございました。 |
薗田正浩Dr: | ありがとうございました。 |