2012.1.7 第453回放送分『脳卒中』 ゲスト:友杉哲三ドクター



二見いすず: 2012年を迎えました。
今年初めてのドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の友杉哲三(ともすぎてつぞう)ドクターにお話を伺います。
友杉さんよろしくお願いいたします。

友杉哲三Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: まず、今回のテーマである「脳卒中」につきまして、あらためてどういう病気なのか、教えていただけますか?

友杉哲三Dr: はい。
「脳卒中」は、突然、何かに当たったように倒れてしまう脳の病気のことで、原因としましては、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血があります。
割合としては、脳梗塞が60%、脳出血が30%、くも膜下出血が10%になります。

二見いすず: なるほど。
では、それぞれにどういった特徴があるのでしょうか。

友杉哲三Dr: はい。
脳梗塞は脳の血管が詰まる病気で、脳出血は、脳の内部の血管が切れて脳出血が起こる病気です。
くも膜下出血は、脳の表面の血管が切れて、脳の表面、つまり、くも膜の下に出血することで起こります。

二見いすず: なるほど。
では、この脳卒中の患者さんは日本にどのくらいいらっしゃるのでしょうか。

友杉哲三Dr: はい。
脳卒中の患者さんの数は、現在日本で約150万人いるといわれており、高齢者の増加や生活習慣病の増加により、さらに増えることが予想されています。

二見いすず: 150万人ですか…。
そんなに多くの患者さんがいらっしゃるのですね。
また、これから増加する可能性があるとのことで、とても深刻ですね。

友杉哲三Dr: はい、その通りです。
実は、脳卒中は、2010年の統計では、死亡原因となる病気として、ガン、心疾患に次いで、脳卒中が3位という数字が出ているんです。

二見いすず: そうなんですか。
脳卒中は、命に関わる病気ということですね。

友杉哲三Dr: そうですね。
また、脳卒中は、後遺症が残る病気でもあることも忘れてはなりません。
いわゆる「寝たきり」になってしまう原因の3割が脳卒中などの脳血管疾患なんです。

二見いすず: そうなんですね。
それは驚きました。
命に関わる病気でもあり、また、後遺症が残ってしまう病気でもあるということです。
後遺症が残る場合は、介護の問題もあり、どちらにしてもとても深刻です。
ぜひ注意していきたいものです。

友杉哲三Dr: その通りです。
ぜひ脳卒中について知っていただき、脳卒中にならないための予防や適切な対処をしていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
では、来週はさらに詳しくうかがってまいります。
お話は、鹿児島県医師会の友杉哲三ドクターでした。
ありがとうございました。

友杉哲三Dr: ありがとうございました。