2012.1.21 第455回放送分『脳卒中』 ゲスト:友杉哲三ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の友杉哲三(ともすぎてつぞう)ドクターにお話を伺います。
友杉さん、今週もよろしくお願いいたします。

友杉哲三Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は脳梗塞について伺いました。
今週は、脳卒中の原因となる脳出血とくも膜下出血についてお願いします。

友杉哲三Dr: はい。
「脳出血」は、脳の内部の血管が切れて脳出血が起こる病気です。
原因としては、高血圧のために血管がもろくなって破れることで出血するケースが多いようです。
出血した結果、周囲の脳を破壊したり圧迫したりして、後遺症を引き起こします。

二見いすず: はい。
予防法はありますか?

友杉哲三Dr: 「脳出血」に関しては、高血圧が主な原因ですから、生活習慣に気をつけると共に、日ごろから血圧を毎日朝晩計ることも心がけていただきたいと思います。

二見いすず: 治療後は後遺症が残るものなのでしょうか。

友杉哲三Dr: 元の生活に戻れる場合から、寝たきりなどの高度な障害が残る場合までさまざまです。
やはり早めの対応が鍵になります。

二見いすず: わかりました。
では次に「くも膜下出血」についてお願いします。

友杉哲三Dr: はい。
「くも膜下出血」は脳の表面の血管が切れて、脳の表面、つまり、くも膜の下に出血がおこります。
「くも膜下出血」は死亡率が高いことも特徴です。
この病気の原因は、「脳動脈瘤」という血管のコブのようなものが破裂して起こります。

二見いすず: 血管のコブ、ですね。

友杉哲三Dr: はい。
このコブは、脳ドッグを受けると自分にあるかどうかの確認ができますので、脳卒中予防のためにも40歳以降の方は、2.3年に一度、定期的に調べることをおすすめします。

二見いすず: よくわかりました。
では、治療としてはどのようなものがありますか?

友杉哲三Dr: はい。
このコブが破裂しないようにクリップで留めるか、中にコイルを詰めるという方法をとります。

二見いすず: なるほど。
やはり、こちらも早めの対処が重要でしょうね。

友杉哲三Dr: そうですね。
先週お話した脳梗塞、そして今週お話している脳出血、くも膜下出血につきましても、とにかく早めの対処をお願いしたいと思います。
大丈夫だと勝手に自己判断したり、救急車を呼ぶのをためらったりせずに、とにかく急いで病院へ来ていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
お話は友杉哲三ドクターでした。
ありがとうございました。

友杉哲三Dr: ありがとうございました。