2012.2.11 第458回放送分『ワクチン』 ゲスト:森浩純ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「ワクチン」について鹿児島県医師会の森浩純(もりひろすみ)ドクターにお話を伺っています。
森さん、今週もよろしくお願いいたします。

森浩純Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、ワクチンとは、感染症に対する免疫を作ることを目的に接種するもので、自分の健康を守ると共に、社会に感染症を広げないためにも、積極的に接種することがのぞましい、とのことでした。

森浩純Dr: はい、その通りです。

二見いすず: では、今週は、ワクチンの種類について教えてください。

森浩純Dr: はい。
ワクチンは、感染症の原因である病原菌の毒性をとても弱くした、または、完全に消した液のことですが、これは、「生ワクチン」と「不活化ワクチン」という2種類に大別されます。

二見いすず: 「生ワクチン」と「不活化ワクチン」ですね。

森浩純Dr: そうですね。
まず「生ワクチン」とは、病原菌の毒性をごく弱くしたものです。
また、「不活化ワクチン」とは、病原菌を化学的に処理をして、完全に毒性を殺したもののことを言います。

二見いすず: なるほど。
どちらがいいということはあるのでしょうか?

森浩純Dr: どちらがということではありませんが「生ワクチン」は少ない接種回数で効果が出ますが、「不活化ワクチン」に比べて副反応が出る場合があり、「不活化ワクチン」は、副反応は出にくいですが、接種回数を多くしなければならない、という特徴があります。

二見いすず: なるほど。

森浩純Dr: 現在、病原菌に対して、「生ワクチン」または「不活化ワクチン」のどちらを使うかということについては、その特徴をふまえて、国が決めています。

二見いすず: なるほど。

森浩純Dr: 具体的に言いますと、「生ワクチン」は、ポリオ、はしか、風疹、BCGなど。
「不活性ワクチン」は、百日ぜき、日本脳炎などですね。

二見いすず: よく分かりました。
いずれにしても、それぞれの特徴をふまえた上で、病原菌に適したワクチンが規定されているとのことです。

森浩純Dr: そうですね。
予防接種というと、副反応のことなどを気にされている方もいらっしゃるかもしれませんが、それぞれの感染症の特徴をふまえてワクチンが選ばれていますので、各医療機関でおたずねいただければと思います。

二見いすず: よく分かりました。
今月は、ワクチンについてお話を伺っております。
お話は、今週も鹿児島県医師会の森浩純(もりひろすみ)ドクターでした。
ありがとうございました。

森浩純Dr: ありがとうございました。