2012.3.17 第463回放送分『アレルギー性鼻炎』 ゲスト:上野員義ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「アレルギー性鼻炎」について鹿児島県医師会の上野員義(うえのかずよし)ドクターにお話を伺っています。
上野さん、今週もよろしくお願いいたします。

上野員義Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週は、「花粉症」の対策と治療法についてお願いします。

上野員義Dr: はい。
では、「花粉症」の対策については、まず、基本は、生活環境の中でアレルギーのもととなる物質を除去・回避することです。

二見いすず: はい。
具体的には、花粉を除去・回避するにはどうしたらいいのでしょうか。

上野員義Dr: はい。
まず、テレビやインターネットなどで、花粉情報をチェックして、飛散が多いときは、外出をできるだけ控えることです。

二見いすず: はい。

上野員義Dr: また、外出したときは、花粉を吸い込まないようにマスクやメガネをつけること。
帰宅時には、花粉を家に持ち込まないように玄関前で服についた花粉を払うなどの工夫が必要です。
また、洗濯物や布団を外に干すと、花粉がついてしまうことがあることも知っておいてください。

二見いすず: わかりました。
花粉情報のこまめなチェック。
外出時にはマスク、メガネを着用。
洗濯物にも注意、ということですね。
では、次に花粉症の治療についてはいかがでしょうか。

上野員義Dr: はい。
治療法につきましては、花粉症の症状を抑える対症療法として、薬剤での治療があります。

二見いすず: はい。

上野員義Dr: また、あえてスギ花粉の抗原エキスを体に少しずつ注射し、アレルギー反応をおこしにくい体質に変えていくという治療法もあります。

二見いすず: なるほど。
あえて花粉のエキスを体に入れるとは驚きました。

上野員義Dr: はい。
この治療法は、1週間に1度の注射を半年くらい続けていただき、少しずつエキスの濃度を濃くしていきます。
そして、最終的には月1回の注射で済むことを目指していただきます。
注射を開始したシーズンから効果が望めますが、まれに重い副作用がでることがあります。

二見いすず: なるほど。
頻繁に注射を受けないといけないこと、まれに副作用が出ることがあるという点を考えなくてはなりませんね。

上野員義Dr: そうですね。
また、レーザーで鼻の粘膜を焼くことによって、鼻づまりを改善し、アレルギー症状をおこしにくくする治療もあります。
詳しくは、耳鼻咽喉科の医師へご相談ください。

二見いすず: よくわかりました。
花粉症は、まずは、花粉にふれないように生活を工夫すること。
そして、治療する場合は、お薬での対症療法、注射やレーザーによる治療などがあるということがわかりました。
お話は、鹿児島県医師会の上野員義(うえのかずよし)ドクターでした。
ありがとうございました。

上野員義Dr: ありがとうございました。