2012.4.21 第468回放送分『心筋梗塞』 ゲスト:薗田正浩ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがっています。
ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

薗田正浩Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、心筋梗塞の原因についてうかがいました。
また、心筋梗塞は、喫煙者、高コレステロール血症、糖尿病、高血圧、肥満の方、メタボリックシンドロームや睡眠時無呼吸症候群の方などのリスクが高いということでした。
また、遺伝的な要因がある方、ストレスがたまりやすい暮らしをされている方、年齢を重ねた方も注意が必要とのことでしたね。

薗田正浩Dr: その通りです。

二見いすず: では、そういった心筋梗塞のリスクが高い方が、何かできることはありますか?

薗田正浩Dr: はい。
お勧めしたいのが、日頃の定期的な心電図検査です。
糖尿病をお持ちの方、高齢者の方はもちろんですが、それ以外の方でも、最低1年に1回は心電図をとっておくことをお勧めします。

二見いすず: 心電図をとっておくと、どういったことが分かるのでしょうか。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞になると、心電図にはっきりと変化があらわれます。
心電図をとれば、自覚症状がなくても、心臓に異常がある場合は、すぐに診断できます。
健康なときの心電図を名刺代わりに持っておけば、万が一のときの診断にも役立ちます。

二見いすず: なるほど。

薗田正浩Dr: ほかにも、心筋梗塞予防に役立てられる検査をいくつかご紹介します。

二見いすず: ぜひお願いします。

薗田正浩Dr: はい。
たとえば、腕と足の血圧を測って比較するABIという検査があります。
この検査では足の動脈硬化の状態を調べることができます。
下肢の動脈硬化と心疾患は高い因果関係が認められますので、心筋梗塞予防にも役立てられると思います。

二見いすず: なるほど。
ほかにもありますか。

薗田正浩Dr: はい。
最近では、冠動脈のCTスキャンを外来で受けられる病院が増えたり、首の頚動脈の状態をエコーで見て検査をすることで、全身の動脈硬化の状態を調べることができます。
どちらも比較的簡単な検査なので、心筋梗塞のリスクが高い方は医師に相談してみてください。

二見いすず: わかりました。
腕と足の血圧を比較するABI、冠動脈CT、首の頚動脈エコーなどの検査が、心筋梗塞を予防するために有益な検査だということでした。
どれも比較的簡単な検査ということですので、心筋梗塞が心配な方は、ぜひ医療機関へご相談されてみてください。
お話は、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターでした。
今週もありがとうございました。

薗田正浩Dr: ありがとうございました。