2012.4.28 第469回放送分『心筋梗塞』 ゲスト:薗田正浩ドクター


二見いすず: ドクタートークは、「心筋梗塞」についてお話をうかがっています。
ゲストは、鹿児島県医師会の薗田正浩(そのだまさひろ)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

薗田正浩Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週は、万が一心筋梗塞になってしまった場合の対処についてお願いします。

薗田正浩Dr: はい。
心筋梗塞は早めの対処が最大のポイントです。
まず、多くの場合は、胸に激しい痛みや違和感を感じます。
そのときは、すぐに救急車を呼んでいただきたいと思います。
救急車が到着するまでは、絶対安静が原則です。

二見いすず: はい。

薗田正浩Dr: 心筋梗塞は、血液の流れが悪くなった状態が続けば続くほど細胞の死滅が進んでしまいます。
できるだけ早く救急車の電話番号「119」へ連絡し、医療機関へ搬送していただきたいと思います。

二見いすず: 分かりました。

薗田正浩Dr: 鹿児島県では昨年にドクターヘリも登場し、病院から遠いところにお住まいの方の搬送もスピーディーになりました。
これまでの実績でも、心筋梗塞をおこした方がドクターヘリで搬送され、命を取り留めた例もあります。
ぜひあきらめず、早急な連絡をお願いしたいと思います。

二見いすず: よく分かりました。

薗田正浩Dr: また、心筋梗塞で死亡される方のほとんどが、合併症の不整脈で亡くなられています。
これを防ぐには、その場に居合わせた方が心肺蘇生を行うことがとても重要です。

二見いすず: 心肺蘇生と言いますと…。

薗田正浩Dr: はい。
最近、公共機関などで、「AED」と書いてある赤いハートマークがついたボックスがありますよね。

二見いすず: はい。

薗田正浩Dr: あの箱や袋の中には、心筋梗塞などで心肺停止になった場合に、電気ショックを与えて心臓の状態を正常に戻すための機械が入っています。

二見いすず: なるほど。
もしも目の前でどなたかが心肺停止状態になったときは、私たち一般の人間も、「AED」を使って、心肺蘇生を行わなければいけませんね。

薗田正浩Dr: そうですね。
「AED」のボックスには一般の方でも使えるように使い方が説明してありますので、意識を失った方がいたら、勇気を持って心臓マッサージを試みてください。
日ごろから万が一にそなえて講習などを受けておくと、より落ち着いて対処できると思います。

二見いすず: そうですね。最後に、治療について教えてください。

薗田正浩Dr: はい。
現在主流なのは、心臓カテーテルで病変部を拡張し、血流を改善させる治療です。
また、合併症や重症度によっては、手術を行う場合もあります。

二見いすず: よく分かりました。
4回にわたり、心筋梗塞についてお話を伺ってまいりました。
リスクの高い方は、予防を心がけていただきたいと思います。
また、万が一心筋梗塞になった場合は、早急に救急車などの手配をしてください。
薗田さん、貴重なお話をありがとうございました。

薗田正浩Dr: ありがとうございました。