【日射病と熱射病】
 「日射病」と「熱射病」、よく似た名前なので同じ病気だと思ってみえる方も多いようですが、実は違うものです。
(1)日射病: 日射病は炎天下にスポーツや激しい労働をしたようなときに汗がたくさん出て、体の水分が足りなくなってしまい、心臓へ戻ってくる血液が少なくなって心臓が空打ちをしてしまう病気です。いわば、「脱水状態」と考えればよいでしょう。
 十分な水分の補給が必要です。倒れたらすぐに木陰など涼しい場所に移し、水を飲ませて休ませてやりましょう。意識がおかしくなるような重症の場合は直ちに病院へ運んで下さい。
(2)熱射病: 体の熱を十分に発散できないで、熱が体にこもってしまい、高い体温に体が対処し切れなくなった状態です。冬、よく暖房の効いた部屋で厚着をしたりするときに起こります。これは十分に熱を逃がしてやれば良いわけですから、冷たいタオルで拭いたり風を送ったりしてやります。
夏の暑い盛りに激しいスポーツをすると、体は高くなった体温を冷やすために(熱射病を防ぐために)、たくさんの汗をかきます。あまりたくさんの汗をかき、この失った水分の補給をしてやらないと日射病になるというわけです。運動の最中には水分なんてもっての他だとよくいわれましたが、適度な水分は絶対に必要です。

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