2024.4.6 第1092回放送分『生活習慣病』1回目 ゲスト:田中康博ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは「生活習慣病と心臓血管病」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島医療センター 院長 田中康博(たなか やすひろ)ドクターです。
田中さん、どうぞよろしくお願いいたします。

田中康博Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 新年度が始まって最初のドクタートークになります。
新しい環境や職場に変わり、新たな生活が始まったという方もいらっしゃると思いますが、こういう時期こそ健康には十分に気をつけて、毎日を送っていただきたいですね。
さて田中さん、今日は何についてお話しいただけますか?

田中康博Dr: 今日は、生活習慣病と高血圧についてお伝えします。

二見いすず: 生活習慣病というと、まさに毎日の生活習慣が積み重なって体に影響を与えるということですが、ぜひこの新年度を機に、ご自身の生活習慣を見直していただきたいですね。

田中康博Dr: そうですね。血圧、血中コレステロール、血糖、タバコ、肥満、運動不足、ストレス、多量飲酒などは注意して頂きたいです。
生活習慣病は、日常生活できちんと管理できれば予防可能な病気です。
予防する手立ては分かっているものの人間はなかなか、「よし!生活習慣を変えよう」と自分を律するのは難しいものです。

二見いすず: 本当にそうですよね。

田中康博Dr: はい。いかにみなさんが自覚して、10年、20年、30年後をイメージして継続できるかがポイントになります。
ちなみに高血圧ですが、基準が変わったことを二見さんはご存知でしたか?

二見いすず: いいえ、どう変わったのでしょうか?

田中康博Dr: 血圧は上の血圧、収縮期血圧と下の血圧、拡張期血圧からなりますが、今日は血管を傷つける上の血圧に着目します。
平成12年までは、上の血圧が、160以上が高血圧とされていました。
しかしそれでは生活習慣病を予防できないということで、上の血圧が140以上を高血圧にすると基準が変わったんです。

二見いすず: この20の差は大きいですね。
これまで自分は高血圧ではないと思っていた人も該当してくるでしょうね。

田中康博Dr: そうかもしれません。さらにアメリカでは、120以下を理想の血圧とし、高血圧を130以上と設定してきています。

二見いすず: 120だと、結構な数の方が高血圧の部類に入りそうです。
やはり自宅で血圧測定することも大切ですね。

田中康博Dr: はい。ぜひ測定するようにしてください。
1回だけ高くても慌てず、1週間、記録して対策をたてましょう。
心配な方はかかりつけ医へ相談してください。

二見いすず: よく分かりました。
今月は「生活習慣病と心臓血管病」についてお伝えします。
お話は鹿児島医療センター 院長 田中康博ドクターでした。
田中さん、ありがとうございました。

田中康博Dr:  ありがとうございました。